搾乳の大切さ

    私はもともと沢山母乳が出るほうではなかったので、搾乳しないと胸が張って痛むという経験もなく、上の子たちの育児中も搾乳はほぼしていませんでした。

    手動の搾乳器は持っていましたが、時間をかけて搾乳しても思ったより溜まらず、搾乳は大変で面倒という思い出しかありませんでした。

    搾乳について

    息子の主治医からの言葉が心に響きました。

    「早産児にとってお母さんの母乳は薬です。何にも代え難い良薬です。」

    主治医からそう聞いて、搾乳の大切さを思い知りました。

    以下、医師の説明書からの引用です ⇓

    母乳は出産した週数に関係なく出産によって胎盤が体外に出ることで出始めます。

    出産後できるだけ早い時間から搾乳を始めることが大切です。

    母乳を作るホルモンは出産のときが一番高く、2~3時間ごとに搾乳を続けるたびに分泌されます。

    早産のお母さんからは、早産の赤ちゃんに適した母乳が出るともいわれています。

    母乳は『生まれたての赤ちゃんへのママからの一番の贈り物』です。

    息子が生きようと必死で頑張っているのに、私は何もできなくて母親失格だ…と思っていました。。

    3時間おきに搾乳して息子に十分な量の母乳を届けること。

    それが唯一私にできることなら、搾乳を必死で頑張ろう!!

    息子のために私にもできることがあるということがとても嬉しかったです。

    母乳育児推奨環境

    この病院にはNICUが併設されているだけあって、母乳育児推奨環境がとても整っていました。

    驚いたのは、病院に搾乳部屋があったことです。

    搾乳部屋にはメデラの備え付けの電動搾乳器が3台も置いてありました。

    私のように産まれたばかりの赤ちゃんがNICUにいて直接授乳ができないお母さんがこの部屋い来て搾乳をします。

    他のサポートとしては、退院してからの母乳育児相談外来もあり、1階の売店には母乳バックなども販売していました。

    産科病棟の看護師たちは、熱心に搾乳指導や相談にものってくれました。

    入院中は搾乳記録をつけていて、いつもベット上のテーブルに置いて看護師が確認できるようにしていました。

    看護師はベットに来たときに搾乳記録を見て搾乳量の確認や、夜は搾乳の時間に起きれず寝ていたら「搾乳時間ですが起きられますか?」と声をかけて起こしてくれました。

    ですから夜中でも3時間おきの搾乳を継続できました。

    電動搾乳機での搾乳

    今回3人目にして電源搾乳器を初めて使ったので、最初は使い勝手がわからず戸惑いましたが、看護師に一度教えてもらったらすぐに使い方を習得できました。

    電動搾乳器は、電源を入れて強さをセットしたら20分くらいかけて自動的に搾乳してくれます。

    搾乳の強さも細かく調節できて、それぞれの乳首に合わせた搾乳口がSMLサイズとあるため痛みや不快感なく使用できるなと感じました。

    搾乳口を持っていないと落ちてしまうのでそれは少し面倒ですが、手動式よりも遥かに楽だし、胸全体からまんべんなく搾乳できている気がしました。

    病院で使用していた電動搾乳器の詳細です↓

    メデラ公式ページ より引用

    産後すぐから母乳マッサージしていたし、電動搾乳器も使えばすぐ母乳が出てくると思っていましたが、全然出ないので焦りました。

    搾乳器を使用して3回目のときにようやく母乳がじわりと出るようになり、綿棒にとってNICUに持っていきました。

    NICUの看護師から、「母乳綿棒は赤ちゃんの口にくわえさせると『チューチュー』とおしゃぶりのように吸うことがあるのでもし母乳が取れたら持ってきてほしい」と聞いていました。

    赤ちゃんはまだ体がとても小さいので一回で数mlしか母乳を与えないそうですが、その数mlがなかなか取れず苦労しました。

    1ml単位で計れるシリンジ(小型注射器のようなもの)に数滴とれただけでも達成感がありました。

    ある程度取れるようになるとシリンジから母乳バックへ入れて冷凍保存します。

    搾乳中は両手もふさがり何もできずで、「私、牛みたいだな~( ゚Д゚)」なんて考えながら時間を持て余していました。

    なかなか搾乳量が増えないため看護師に相談してみたところ、、、

    「好きな音楽を聴いたり、赤ちゃんの写真や動画を見ながらリラックスして搾乳するとホルモンが出て母乳が出やすくなったりするみたいですよ~!」と聞いて、早速実行しました。

    少しずつ搾乳量も増えてきて搾乳が楽しくなってきました。

    でも時々、直接母乳をあげられない虚しさは残りました。

    「早く赤ちゃんに直接おっぱいをあげたいな。。そんな日が早く来ますように。。」

    その願いはまだまだ先になります。。

    頭痛と搾乳                      2021.1.1

    産後4日目から、帝王切開の麻酔の影響で頭痛がひどくなり搾乳部屋へ行って搾乳することが難しくなりました。

    搾乳部屋で搾乳し、搾乳後に使用したものを洗い場で洗浄、消毒、片づけで約1時間近く起き上がってることになり、段々と頭が割れそうなくらいに痛みだして倒れそうになるのでした。

    看護師や先生とも相談して、搾乳部屋には行かずベット上で、短時間で手で絞って搾乳することになり、搾乳で使用したものも看護師が片づけてくれることになりました。

    やっと搾乳も軌道に乗ってきて1回10mlほど母乳が取れるようになってきていたのに…かなしくなりました。

    私は搾乳のたびに搾乳した母乳をNICUへ届けていたのですが、

    息子はまだ小さいので1日数mlしか必要なかったためNICUの看護師が母乳を冷凍してくれていたようで、

    「数日分の搾乳ストックができているから、お母さんは無理せず休息してください。NICUの面会も頭痛で辛い時は、短時間やお休みする日もあって大丈夫ですよ。」と言ってくれました。

    それから搾乳はベッドで3時間ごと、手で絞るようにして行いました。

    幸い、搾乳量は減ることなく少しずつ増えていきました。

    息子の面会は短時間になってしまう日もありましたが、私の入院中は1日も欠かすことなく通いました。

    毎日面会することが私のパワーになっていたからです。

    退院日を1日延長してもらい、産後6日目に頭痛はスッカリ消えていました。

    搾乳部屋での搾乳も再開しました。