母退院&息子の1週間

    退院当日                       2021.1.4

    入院中ずっと悩まされていた麻酔の副作用からの頭痛がようやく消え

    帝王切開の傷跡も順調に回復しているとのことで無事退院が決まりました。

    夫が迎えに来てくれて、一緒に息子の面会をしました。

    入院中は毎日息子に会えたけれど、退院すると週3日しか会えないため、心配&さみしい気持ちでした。

    「頑張ってね!面会日には必ず会いに来るね!」 

    夫が保育器の息子を優しく両手でホールディングしていました。

    パパが手をどけようとするとジタバタしてしまうのでパパは1時間以上も手をどけれませんでした。笑

    まるで「手をどけないでよ~!」と言っているみたいで看護師たちと一緒に笑ってしまいました。

    主治医からの説明(息子の容態について)

    面会時、息子の主治医から、これまでの経過と今後の注意点や治療についての説明を聞きました。

    以下、主治医の説明書から引用します↓

    診断名

    • 早産、超低出生体重児
    • 突発制呼吸窮迫症候群
    • 未熟児動脈開存症
    • 未熟児貧血
    • 新生児黄疸

    経過のまとめ

    在胎24週6日、708gで誕生、今日で生後1週間となりました。                様々な心配事がありながらも、無事に1週間過ごしてくれました。                     外での生活への準備(=適応)ができていない、未熟な状態で生まれたため各種のサポートを行っています。

    • 呼吸                                       突発性呼吸窮迫症候群(肺を自力でうまく拡げれない状態)に対し、挿管し、サーファクタント(肺を拡げる薬)を使用。その後、人工呼吸器での補助に加え肺のダメージを抑えるステロイド吸入等を行っています。
    • 循環/心臓                                     イブリーフでの治療で動脈管が閉鎖しました。尿が一時的に少なくなりむくみが強いため、水分や強心薬を慎重に調整しています。                                      
    • 栄養/消化管                                    日齢2にドナーミルクの注入を始め、現在は母乳を使用。                 消化がまだ十分ではないため慎重に増量していきます。
    • 神経                                       明らかな脳室内出血はありません。   
    • その他                                       適宜輸血を行っています。                             感染症はありません。                                黄疸に対して光線療法を行いました。今後はも行う可能性はあります。          まだ油断できない時間が続きますが、大きな合併症もなく、出生直後の一番の急性期は無事に乗り越えてくれました。                                 ここまでの経過は、お生まれの週数と体重、生まれる前の経過を考えると、まずまず順調です。

    注意点

    近いうちに問題になる可能性があることとして、以下のようなものがあります

    • 呼吸の悪化(気胸、慢性肺疾患=成長過程の未熟な肺が機械や酸素の刺激でダメージを受け、呼吸状態が悪くなる)
    • 循環の悪化(晩期循環不全=体内のステロイド不足により、循環が悪くなる)
    • 腸のトラブル(壊死性腸炎=未熟な腸管が栄養の負担や感染の影響で血流不良になる)
    • 感染症(感染防御力が弱く、チューブ類が沢山入っているため)
    • その他                                      皮膚トラブルの予防、点滴での栄養調整や、貧血に対し適宜輸血等で調整していきます。状況の変化があればその都度お話をします。

    今後に向けて

    順調でも退院は予定日(2023年4月中旬)を過ぎると思います。              それまではご両親ともぜひご面会にいらしてください。                  今後沢山のことをしていただけるようになるまではまだ時間がかかりますが、ご両親からの声掛けやタッチング、母乳などのお母さん、お父さんしかできない働きかけが、今のご本人にとっても将来の発達等の面においても、とても重要です

    主治医は良いことも悪いことも、今後起こりうる心配事も包み隠さずきちんと話してくれました。

    これからのことを考えると、正直とても不安で、とてもつらいです。

    しかし私たちは、主治医を信じて息子を任せることしかできません。

    そして私たちが息子のためにできることは、母乳を届けることと面会に来て息子に話しかけたり触れたりしてコミュニケーションをたくさんとることです。

    次の面会は3日後…

    面会の終了時間となり、もう一度息子にタッチして別れを惜しんでから、看護師たちに挨拶し、NICUをあとにしました。

    病院のエレベーターホールで、退院の日、面会の日、何度も赤ちゃんを抱いて退院するお母さんを見かけました。

    誰が見ても微笑ましい光景ですが、心に余裕がない私はいつも目を背けたくなりました。

    出産後、赤ちゃんと一緒に退院できず、自分だけが退院するつらさ…

    これは経験した人にしかわからないことだと思います。。