術後のダメージ
手術室から病室に戻り安心して休んでいると、突然ひどい吐き気が襲ってきてナースコールで看護師を呼びました。
麻酔の副作用でしょうか、その後も何度も嘔吐し、発熱と頭痛に悩まされました。
後陣痛も我慢できず、痛み止めを処方してもらいました。
痛み止めの座薬を入れ、2種類の痛み止めを飲んでいても、体は石のように重く、寝返りを打つだけでも電撃が走るような痛みがありました。
もちろん自力でトイレに行くことはできませんが、手術前から尿管カテーテルを入れているため尿意を感じませんでした。
つらい頭痛
頭痛はその後5日間ほど続きました。
起き上がっているとズキズキ、ガンガン、頭が割れるように痛くなり、横になると落ち着いてくるという感じでした。
主治医に相談したところ、「手術の麻酔の影響ではないか?」ということでした。
麻酔科医を呼んでくれたので詳しく話を聞いたら、「通常は数日中で治まるが継続して続く場合は、最悪ブラインドパッチという治療法をすることがある。しかし、その治療法にも合併症のリスクがある。」と説明されました。
頭が真っ白になりました。。次から次へと恐ろしい事態が起こります。。
頭痛を軽減させるためには、長時間起き上がっていることはやめてなるべく横になり安静に過ごすこと、水分を沢山とること、コーヒーなどを飲んでカフェインを多くとるなどの対応策を教えてもらいました。
「母乳にカフェインが移行するのでは?」と心配になりましたが、特に問題はないとのことでした。
経産婦のため順調に回復していれば5日間で退院できるのですが、自宅に帰ってからも頭痛が続いていたら生活に支障が出ると思い、頭痛が完全に治まるまで入院日数を1日間延長させてもらいました。
帝王切開時の麻酔は局所麻酔でした。
脊髄くも膜下麻酔と頭痛の原因について詳しくは下の引用をご覧ください。
日本産科麻酔学会
https://www.jsoap.com/general/c_section/q12
母乳マッサージ
出産当日から3時間おきの母乳マッサージが始まります。。
お母さんは赤ちゃんに一刻も早く栄養と免疫成分たっぷりの初乳を届けなくてはいけません。
産後すぐに乳首と乳房をマッサージして刺激を与えないと母乳は出ないのです。
上の子の時も出産翌日からマッサージを始め、3時間おきにマッサージ⇒授乳を繰り返していくうちに母乳が出てくるようになりました。
初産婦はなかなか母乳が出てこなくて苦戦しますが、経産婦は前回の経験値があるためか意外と順調に出てくることが多いようです。
私は経産婦でしたし、上の子2人を母乳で育てていたので「母乳はすぐに出てくるだろう」という自信がありました。
しかし、看護師から自然分娩よりも帝王切開のほうが母乳が出てくるまでに時間がかかると聞き焦りました。
私もゆっくり休んでいるわけにはいかないのですが、傷跡と後陣痛の痛みで体中が悲鳴を上げていて、ベッドに座るのも痛くて、母乳マッサージをする気力が出てきませんでした。
疲れて眠っていたりウトウトしている時は、私の代わりに看護師がやってくれました。
恥ずかしさは全くなく、ただ寝たい。。その気持ちのが勝っていました。
19時、22時、1時、4時、7時と3時間おきに訪れるマッサージの時間が苦痛でした。。
いざNICUへ
翌朝、担当の看護師が「今日は私と、NICUの赤ちゃんに会いに行きましょう!」と言いました。そして「トイレにも自力で行けるように練習しましょう!」とも言いました。
自然分娩で出産した上の子2人の時は出産当日の夜にはトイレにも行けて、翌日の診察や赤ちゃんの受け取りも一人でスタスタ歩いて行けたのに、、この違いに驚きました。
「帝王切開はお産というより手術だ。。お腹を切るってこんなにダメージが大きいことなんだ。。」と実感しました。
いつまでも甘えているわけにもいかず、看護師に手伝ってもらいながらNICUへ行くために重い体に鞭打ちました。
ベッドの片側に寄る⇒ベットから足を降ろす⇒点滴台を杖にしながら立ち上がる⇒車いすに座る
一つ一つの動作ごとに体中へ激痛が走り泣きそうになりましたが、痛みに耐えながらも無事成功させることができました。
看護師が車いすを押してNICUへ連れて行ってくれました。
いよいよ息子との対面の瞬間です。。