帝王切開や早産のママは母乳が出るまでに少し時間がかかるから根気よくマッサージを続けるように看護師から聞いていました。
しかし体中の痛みはまだ続いていてベットに座っているのも辛かったため、母乳マッサージは無理せずできるときに行いました。
2日目も、母乳は一滴も出ていませんでした。
医師から許可が出て、3日ぶりにシャワーを浴びることができました。
午後になると、NICUと同じ階にある病室に移ることになり、壁をつたいながらゆっくり歩いてNICUにも一人で行けるようになりました。
NICUへ
昨日よりは赤ちゃんの状態にも見慣れてきて、気持ちも落ち着いていました。
『赤ちゃんが頑張っているんだから、私も泣いてばっかりいないですべてを受け止めて一緒に乗り越えていこう!』と心に誓ったのです。
今日は赤ちゃんが少しだけ笑っている動画が撮れました。
反応をしてくれると嬉しいもので、私も徐々に母としての愛情が芽生えてきていました。
母乳が必要
主治医から、以下の説明がありました。↓
生後数日は点滴のみでよかったのですが、まもなく栄養を始めることになります。
栄養はお母さんからの母乳が一番お腹に優しく免疫の点や吸収の面でも優れているので、特に初乳(授乳開始時に出る最初の母乳で黄色っぽく、栄養豊富なタンパク質と免疫成分を含んでいる)は出生後できるだけ早く赤ちゃんにあげたいと考えてます。
私はまだ息子にあげられるほどの母乳が出ていなかったためその旨伝えたところ、
人工乳(粉ミルク)は在胎週数のとても早い息子には腸管のトラブルが起こりやすくなることがあるため、母乳バンクから提供されるドナーミルクをあげることが必要になる場合があります。
とのことでした。
ドナーミルクについては下記の引用をご覧ください。
【一般財団法人日本財団母乳バンク】ホームページより引用
⺟乳には早産や極低出生体重で生まれた⾚ちゃんの腸を早く成熟させてくれる物質が含まれています。
⺟乳には早産や極低出生体重で生まれた⾚ちゃんの腸を早く成熟させる物質が含まれています。
しかし、早産の場合、なんらかの理由で母乳が出ない、または出ても赤ちゃんにあげられないケースがあります。
そんな時、⺟乳があげられるようになるまでの間をつなぐのが「ドナーミルク」です。
現在では、⽣まれたときの体重が1,000グラムに満たない未熟な⾚ちゃんが助かる時代になりましたが、そんな⾚ちゃんたちの⽣死にかかわるのが壊死性腸炎という腸の⼀部が壊死してしまう病気です。壊死性腸炎は、⺟乳で育てたときよりも粉ミルクで育てたときのほうが⾼い確率で起こることがわかっています。
ドナーミルクは、早産や極低出生体重の⾚ちゃんの腸を少しでも早く成熟させ、その赤ちゃんの命と将来にわたる健康を促進する役割を担っているのです。01 未熟な赤ちゃんの免疫力を高め壊死性腸炎・慢性肺疾患・未熟児網膜症等の疾病を防ぐことができる。
02 静脈栄養期間の短縮・⼊院期間の短縮により赤ちゃんとその家族の負担を軽減できる。
03 未熟な⾚ちゃんに最善の栄養を与えられ、⻑期予後の改善ができる。
https://milkbank.or.jp/about-milkbank/
この時初めてドナーミルクの存在を知りましたし、全く知らない人の母乳を息子に与えることの心配や抵抗もありました。。
しかしこのまま私の母乳が出ないことにはそんなことも言ってられません。
息子の命が最優先なので、ドナーミルクについてはその場で同意させていただきました。
それと同時に、母乳が出ないことの悔しさと焦りを感じました。
『もっともっと搾乳を頑張らなくては…、今の私にできることは搾乳しかないのだから。』
母乳の大切さや役割について再確認した後に、搾乳についての話を聞きました。